ヨーロッパ生まれのマンドリン
 
1.楽器の形となってから有史上確認出来る最古のものは、
   メソポタミア・アッカド時代(紀元前2350~2170年)の円筒印象に描かれた神話伝説を
   表す図柄の中に登場するリュート奏者である(ロングネック、二本弦の楽器)
   ・撥弦楽器(弦をはじく)   :ギター、ウクレレ、バンジョー、三味線、琴など

   ・擦弦楽器(弓で弦をこする):ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロなど

 2.現在のマンドリンは、17世紀のはじめ、イタリアのヴェネツィアで生まれた。
   当時の弦は羊腸線(ガット)で単弦、4~6本で鳥の羽根の軸で弾いて演奏していた。
   
   18世紀の後半にイタリアからヨーロッパ、英国に広まり19世紀の中頃(1806~1882)
   イタリア・ナポリの“パスクァーレ・ヴィナッチャ”がガットをスチール弦に変え
   さらに“カラーチェ”がマンドラ、マンドチェロなどの中・低音楽器を増やし、ギターを加えて
   合奏が出来るようになった。
   現在マンドリン系は、スチールの複弦で“トレモロ”を弾きます。

 日本のマンドリン
    1880年(明治13年10月):文部省が音楽取調掛(芸大の前身)を創設。
   1887年(明治20年)    :東京音楽学校(現芸代)設立
    1897年(明治30年)    :音楽取調掛を卒業した比留間賢八がマンドリンを
                     イタリアから持ち帰った。
   1905年(明治38年)    :比留間賢八が学習院で日本最初のマンドリン合奏団を
                     作った。
   その後、慶応大、早稲田大、明治大、各地の女子高等など
   学生マンドリンオーケストラや合奏団が出来、現在も活躍している。